“牛舎のない”牧場の暮らし〜人を知り、見て、ちゃんと伝えること〜

2021.10.21

sashiko SAPPAKAMA に使われているこの写真は、岩手県にある牧場での一枚。

ここは岩手県岩泉町にある、なかほら牧場。全国でも珍しい、牛を 24 時間放牧している牧場です。sashiko SAPPAKAMA のモデルをしていただいた岡田さんは、前職で農家に興味を持ち、東京を飛び出して、なかほら牧場の一員となりました。そんな岡田さんに、“牛舎のない”牧場での暮らしについて取材しました。

 

 

岡田さんは前職で東京にあるテレビ番組の AD をされていました。

「番組では地方の食材や 農家さんにフォーカスを当て、料理を通して生産者を紹介します。番組製作をきっかけに初めて農家の世界に飛び込んだら、とても興味深い世界でした。そこから自分の足で農家さんを周り、第一次産業を深堀したいという思いが募り、前職を退職して、原付バイクで日本一周をしました。」

「日本一周をしている中、東北の冬の厳しさから野宿はできないと思い、冬場でも業務がある畜産農家のもとでしばらくお世話になる場所を探していました。そんなときになかほら牧場と出会いました。他にない 24 時間放牧している魅力的な牧場と岩手で出会えたことに、なにか出会いのちからも感じました。」

 

 

なかほら牧場の中で岡田さんは、主に催事や販売、お客さんへの牧場案内を担当されています。また時間があるときは、牛を放牧している山に入り、山作業や SNS などで発信する写真を撮ったりもされています。山での作業の際によく sashiko SAPPAKAMA を着ていただいていると伺いました。

「毎日朝と夕方の 2 回搾乳の時間があり、その時に牛追い作業と言って山にいる牛たちを麓の牛舎に誘導します。傾斜のある山ですが牛たちは軽々と歩きます。人間もそこに行かなければなりません。sashiko SAPPAKAMA だと可動域が広いため、登る時楽だったり、足を思い切りあげることもできます。股の開きもいいですね。」

 

「山作業をする際、チェーンソーで木を切る時もありますが、厚手生地なので木屑とかが飛び散っても、刺さる心配がないです。」 「休みの日にも履いているのですが、厚手だけど履いていて楽ですね。よく寝るときにも履いてしまいます。寝返りを打つ際も窮屈に感じることはなく気持ちよく寝れています(笑)。 ワーク系のパンツは動くことに特化しているため。足にフィットしているものが多く、寝るときに窮屈さを感じますが、sashiko SAPPAKAMA はないですね。」

 

 

農家の世界に入り、東北の地に移住した岡田さんから見える課題や魅力もお話いただきました。

「東北には“特殊”な農家さんが多いです。面白い考えを持っている方は作っている作物にも現れています。特殊とは信念を持って、その道を貫いていることだと思います。その背中は都会ではなかなか見ることはないですね。」

 

岡田さんが見ている一次産業の分野も私たち染物屋も、どの業界の職人たちも強い思いを持ち、こだわり、てまひまをかけることに妥協はしない。アウトプットの媒体が違うだけで、 それは、ものづくりをしている職人たちの共通点。だからこそ東北という地域からたくさんのプロダクトが生まれてくるのだと感じます。

 

「前職をしていた頃から、いい食材はあるのに、それらを消費者に届けられていないという課題を感じていました。自分の経験を生かし、発信することによって手助けできないかなあと思い、なかほら牧場でも内側から PR することをしています。これからもこだわりを持っている人を発信し続けたいし、勉強したい。発信という意味で人を知り、ちゃんと伝えることを大切にしていきたい。」

 

SNS やネットワークが発達し、様々な情報を発信し、簡単に手に入れられるようになりました。そのなかでも「知って、見て、ちゃんと伝えること」は情報発信の手間隙ではないでしょうか。その部分を妥協しない岡田さんも職人だと感じます。

今回ご紹介した商品はこちら

sahiko SAPPAKAMA

ご購入はこちらから