hill:nel ひる、ねる、ヒルネル

2020.10.27

企業の倒産、自殺者の増加、うつ病の蔓延…。コロナ禍で先の見えない不安のなか、これまで以上に心と体の健康に対する意識が高まっています。そこで注目されているのが睡眠。テレワークなどで在宅勤務が新しいワークスタイルの選択肢になりつつあるなか、自宅でのランチ後に昼寝を楽しむ人たちがどんどん増えています。

どうあがいても大変な状況の中で心身ともに健やかに、新しい生活を獲得していくために。昼寝歴20年のリラックスの達人に、お話を伺ってきました。

 

昼寝の達人、現わる

とっておきの昼寝のための魔法のアイテム、それがハンモック。アウトドアブームもあり、最近では多くのブランドからオリジナル商品がリリースされるようになったが、<Hammock2000>は日本にハンモック文化を伝導した知る人ぞ知る老舗店で、山梨県北杜市と東京都世田谷区を拠点に20年前からユニークな活動を続けている。

創業者のひとり、三浦昌史さんは東京の出身ながら、まだまだ地方移住が盛んではなかった20年近く前に山梨に移住し、ハンモックを揺らし、揺られ続けてきた昼寝の達人だ。

 

「学生時代に海外を放浪している時に、南米やアジアの国々でハンモックの魅力に触れて、日本に持ち帰ったんです。当時はまだ世田谷に住んでいたので、買ってきたハンモックを近所の世田谷公園に持ち込み昼寝をしていたら、それこそ老若男女問わずに通りすがりの人たちに『乗ってみたーい』とか声を掛けられるようになった。

最初は緊張する人もいたけど、乗っているうちにみんなリラックスして、すやすや寝落ちたりする様子を見て、こういうポジティブな体験を提供することを仕事にするのっていいなぁと思って、ハンモックを生業にしていこうと決めたんです」。

 

 

「昼寝に行く」ということ

秋晴れの10月に訪れた八ヶ岳の麓にある三浦さんの自宅の縁側で、ランチを食べながら話を聞いていると、朝早くに都内を出発した我々取材チームの瞼は、自然と重くなってくる。山梨にいるときは日の出とともに起きて、午前中には自宅隣にある畑で野良仕事をする三浦さんの瞼もまた、どんどん重くなってきている様子だ。

「朝早くから体を動かしていると、昼ごはんを食べた後、ちょうどこのくらいの時間になると自然と眠くなるんですよ。この縁側のソファでゴロンと寝ちゃう時もあるけど、どうせなら1時間とか割り切って、わざわざとっておきの昼寝の場所を探してハンモックを張り寝に行く方が断然気持ちいい。忌野清志郎さんじゃないけど、気持ちEんです」。

 

 

普通、「寝に帰る」ことはあるかもしれしれない。でも「寝に行く」という行為って、満員電車で都心のオフィス街に通うような生活をしていると、することはまずないんじゃないだろうか。

三浦さんに連れられて家の隣にある雑木林の中で今日の昼寝スポットを探し求め散策すること5分。それからハンモックを掛けること5分。おだやかな秋の木漏れ日の中でそよ風に吹かれながら、ゆらゆらゆらゆら。気づかないうちに、心地よい眠りに落ちていた。

 

 

en・nichi SAPPAKAMA 猿袴 サッパカマ 昼寝 ハンモック

昼に丘(ヒル)で寝る、ヒルネル

「こうやってランチ後にふらり出かけて30分くらい寝ると、切り替えができて午後の仕事も思いがけず捗るんですよね。東京とか都市だと、特にコロナ禍で在宅勤務する人とか増えていると思うけど、家の近所に公園とかあるはずだから、忙しくしている人にこそ試しに寝に行ってもらいたいなぁ。

もちろん地方の方がいい昼寝環境を見つけやすいけど、普段から意識して歩いていると、都市の中でもいい昼寝スポットって結構ある。公園の、少し小高くなった丘の上なんて、風が通って最高。家の中でもハンモックを張れる場所はあるし、スタンドもあるからぜひ一度試してもらいたいですね」

 

 

 

オーガニックコットンなど選りすぐりの素材を使い、20年掛けて改良を続けたオリジナルのシェイプを開発し、フェアトレードで生産している<Hammock2000>のハンモックは、とりわけ寝心地がいい。そんな昼寝のエキスパートである三浦さんは、普段から<en・nichi>のSAPPAKAMAやDABOshirt、KOIKUCHIを着用してくれている。

「丈夫で動きやすいから普段の発送業務とか野良仕事の時にも着れるし、それでいて柔らかいからそのまま昼寝しても快適なので、愛用させてもらってます。特にSAPPAKAMA特有のゆったりした股上が、作業の時にも昼寝の時にも快適。じいちゃんになっておむつを履くようになっても、気にせずに履けるかも(笑)。トップスも襟周りがシャンとしているから、web会議とかなら実はリラックスしているのを意外と相手に気づかれないかもね」。

 

 

 

だてに20年も昼寝していない

これから先、いつまでコロナ禍の“不自由”な生活が続くかわからない昨今。いろいろな不安の中で暮らしていかなければならいわけだけれど、これまでの生活が本当に“自由”だったのだろうか?

都市と地方、満員の通勤電車と在宅ワーク、オンとオフ、グローバルな大企業とローカルな営み…。様々な価値観が変わりつつあるなか、ポジティブに楽しく暮らしていくために。まずは日本でも昼寝という文化が当たり前になるときが、「新しい生活」なるものもが定着してきた合図なのかもしれない。

「だてに20年も昼寝することを仕事にしていないので、みんな騙されたと思ってまずは昼寝をしてみてほしい。自然と気持ちが楽になると思うし、新しいアイデアも生まれてくると思いますよ」。

 

さて、そろそろ昼寝の時間です。みなさん、おやすみなさい。

 

info

Hammock2000

東京都世田谷区世田谷1-38-4-101

13 : 00〜20 : 00(金土日月)

www.hammock2000.jp

  https://www.facebook.com/Hammock2000

  https://www.instagram.com/hammock2000/

*現在、山梨のショールームは閉鎖中で、東京のショールームとwebショップでの営業になります。

 

<スタッフクレジット>

photography:岩根 愛

edit&text:さとうヤモメ

 

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